近年、沖縄の住宅事情もだいぶ変わってきており、中古住宅を購入する方も増加しています。新築住宅を求める方が依然として多いものの、比較的安く手に入れられる中古物件への注目度が高くなっているのは事実です。ですが、中古住宅の魅力は価格だけではありません。今回は中古住宅購入のメリットとデメリットについて紹介します。これから住宅の購入を考えている方が新築住宅と中古住宅の違いを理解し、検討の参考にしていただければと思います。

◆中古住宅とは?

一般的な意味としての中古住宅は、既に誰かが住んでいた物件のことを言います。住宅金融支援機構のフラット35を利用するにあたっては、築年数が2年を超えているものは、過去の居住の有無に関わらず中古住宅とみなされます。

国内では新築で家を建てるという文化が根付いているため、人口と比較し住宅が多くなっており、「家余り」の状態となっています。いわゆる「空き家問題」が深刻な日本ですが、そのような空き物件を利用しようとする方が多くなっているのも事実です。

一言で中古住宅と言っても、築年数が浅い物件であれば、設備もしっかりしていて保証も充実している物件もあるので、快適に暮らせる家は十分見つけられる訳です。

◆中古住宅購入のメリットとは?

<新築より価格が安い>

不動産の資産価値は、土地と建物で成り立っています。台風の多い沖縄では木造よりもRC造が多いですが、近年の木造建築は台風にも負けないということもあり、木造が沖縄でも増えつつあります。木造住宅の耐用年数は22年で、国土交通省によると、その資産価値は築10年でおよそ半分に、築20年を超えると新築時の0〜10%まで下落するとされています。

RC造は構造的に頑丈であることから資産価値が減りにくいのですが、中古住宅になることにより、築2年で新築時の90%、築5年で80%、築10年で75%と、じわじわ資産価値が下がっていきます。それら資産価値低下に加えて、建築単価の高騰により新築住宅の価格が上がっていることから、新築住宅と中古住宅の価格差が広がっており、その分お得な価格で中古住宅を購入することができます。

<気に入った立地の物件が手に入りやすい>

「人気エリアがいい」、「子供の学校を考えて、あのエリアに住みたい」など、住みたいエリアは人それぞれ。ですが、住みたいエリアで土地や新築住宅が発売されることはなかなかありません。運良く発売されたとしても、他の検討者と抽選になったり価格が高かったりと、取得するのはなかなか大変です。そこで、新築だけでなく中古住宅まで視野を広げることで、選択肢はグッと広がります。多少、築年数が古くても、後述するリフォームをすることで、そのデメリットを軽減できます。

<リフォームで最新設備にできる>

「中古住宅を内見したら、内装や設備が古くて・・・」ということもあります。その場合はリフォームで新しい内装・設備を入れられるか確認してみましょう。リフォームにはお金が必要ですが、そこは予算と相談しながら進めることができます。自分がこだわる部分だけリフォームで最新設備にする・・・そんな自由な選択も中古住宅では可能です。

◆中古住宅購入のデメリットとは?

<瑕疵(かし)担保責任が短い>

瑕疵とは隠れた欠陥のことを指します。住宅の引き渡し前には内覧会などがあり、床や壁の傷、設備の不具合などのチェックができます。ですが、雨漏りや構造上の欠陥などは数年経過して初めて気づくこともあります。その為、売主や建設会社に対し一定期間の瑕疵担保責任が義務付けられており、瑕疵があった場合には補修の要求や契約解除などができます。

瑕疵担保責任の期間は、購入する住宅が新築の場合は10年間ですが、中古住宅で売主が宅建業者の場合は2年間、売主が個人の場合は2〜3ヶ月の場合が多く、新築住宅と比較し短くなります。ただし、築年数にもよりますが中古住宅は新築から年月が経過しており、今の時点で瑕疵が発生していなければ問題ないと考えることもできます。いずれにせよ、中古住宅購入前には瑕疵担保の有無や期間を確認すると良いでしょう。

<税制優遇が少ない可能性がある>

不動産を所有すると毎年固定資産税がかかります。新築一戸建ての場合、当初3年間は固定資産税が1/2となる優遇措置があるのに対し、中古住宅の場合は優遇がありません。ですが、中古住宅は築年数を重ねている分、建物の固定資産税が下がっていますので、単純計算で新築の2倍になるという訳ではありません。また、不動産取得税に関しては、物件の築年数により、その控除額が変わってきます。消費税の扱いや住宅ローン減税については、売主が宅建業者か個人かによって異なりますので、事前の確認が必要です。

<修繕費など維持費がかかる>

リフォームで内装や設備は新しくできても、住宅の基礎部分や床・壁などの構造物は築年数を重ねるにつれて修繕が必要となります。特に築年数を重ねている物件の場合は修繕費が高くなる可能性もありますので、中古住宅検討の際は修繕費まで含めた購入計画を立てると安心です。

見てきました通り、中古住宅購入のメリットとデメリットを理解し、その対策をすることで、安心して中古住宅を検討できるのではないでしょうか?これから住宅購入を考えている方は、新築だけでなく中古住宅も視野に入れてみるのも良いと思います。是非一度、私たち株式会社てだこにご相談ください。