中古の一戸建て物件には、新築よりもリーズナブルな価格でありながら、DIYやリフォームを通じてコストパフォーマンスに優れた理想のマイフォームを作りやすいメリットがあります。

しかし、中古一戸建て物件の購入前に知っておくべきいくつかの注意点があるのも事実です。

この記事では、中古一戸建て物件を購入するメリット・デメリットについて解説した上で、中古一戸建て物件の購入前に知りたい注意点をご紹介します。

◆中古一戸建て物件を購入するメリット・デメリット

理想のマイフォームを作るため、中古の一戸建て物件を購入する方も年々増えつつあります。沖縄県内においても「リフォームやリノベーションによって心地の良い住宅を作る」という需要が高まりつつある今、中古の一戸建て物件を購入するメリット・デメリットについて改めて振り返ってみましょう。

中古一戸建て物件を購入するメリット

中古一戸建て物件を購入するメリットとして、「新築物件よりも価格が抑えめ」「幅広い物件を選べる」「資産価値が下がりづらい」の3点があげられます。

中古物件の多くは新築物件よりも購入価格が安価です。リノベーション費用をプラスしても、「理想の新築物件より安く収まった」というケースもあるため、コストパフォーマンスに優れた物件を購入しやすくなっています。

また、近年では中古物件市場が広まりつつあり、新築物件よりも多くの中古物件が流通しています。そのため、物件の間取りや周辺施設など、自身の希望条件とマッチした物件を探しやすい点もメリットです。

最後に、新築物件に比べると「資産価値が下がりづらい」メリットがあげられます。一般的に、新築物件は建築から5年ほど経つと㎡単価の資産価値が落ち、築20年で半分近くまで資産価値が下落します。

しかし、20年以上経過した中古物件ならその後の資産価値はゆるやかに低下するため、新築物件と比べて資産価値が急激に下がりにくいのです。

中古一戸建て物件を購入するデメリット

中古の一戸建て物件を購入する場合は「リフォーム(修繕)費用が高い」「初期費用が高い」という点がデメリットとして挙げられます。

リノベーションが済んでいる物件もありますが、多くの中古住宅では購入後に設備や外壁などをリフォームする必要があります。中古物件の購入諸費用とは別に修繕費用が掛かるため、「格安で物件を手に入れたと思ったらメンテナンス費で新築物件並みにお金がかかった」というケースも。

そのため、購入費用+メンテナンス費用を考慮した上で購入する中古一戸建て物件を選ぶ必要があります。

また、新築物件の購入では大体物件価格の3~5%にあたる初期費用が求められます。しかし、中古物件ではこの初期費用が5~10%と割高になるケースもあり、初期費用の面でコストが高くなってしまうデメリットがあります。

とはいえ、中古物件は物件価格そのものが抑えめであるため、総額の支払額にそこまで大差が生まれるわけではありません。

◆中古一戸建て物件を購入する際の注意点

中古の一戸建て物件を購入する際は、建物の構造や環境に問題が無いか注意する必要があります。具体的には、「違法建築」「劣化具合」といった2つの点をチェックしておきましょう。

違法建築

「違法建築なんてそうそう無い」と考えてしまう方もいますが、実は国内の中古住宅に違法建築のまま放置されている物件が度々見つかります。一部の悪質な建設会社によって、手抜き工事や法律に準拠していない違法建築が行われているのも事実です。県内の海沿いの地区は特にルールが様々ですので細かく確認する必要もあります。

また、前の持ち主が法的な条件を知らず増建築を勝手に行った場合、「建ぺい率や容積率」といった建築基準法違反をしている可能性もあります。

さらに、当時の法律では問題なかったものの、年月の経過によって現在の基準を満たせなくなったケースも。違法建築物件に当てはまると金融機関などの融資を受けられないため、中古物件を購入する際は販売図面や検査済証をチェックするようにしましょう。

検査済証があれば、少なくとも建築当時の法律に準拠していた証明になるため、リフォームを行うための融資を受けやすくなります。

劣化具合

古い中古物件を購入する場合は、内覧時に外壁や室内設備に問題がないか、劣化具合をしっかり確認しておきましょう。たとえば、窓やドア、サッシなど可動する部分はすべて一度動かしてみることをおすすめします。

また、木造の中古一戸建て特有の問題として、「目に見えないシロアリ被害」も注意しましょう。近年の木造建築は丈夫な造りになっているものの、長年メンテナンスされず放置された昔ながらの物件は、シロアリにより基礎部分が大きく痛んでいるかもしれません。

そのまま柱や梁の修繕をせずに住もうとすると、最悪の場合は建物が倒壊する危険性があります。シロアリは湿気を好むため、天井に雨漏りのシミがあるとシロアリ被害を受けている可能性が高まる点に注意が必要です。

また、家具ごと放置されている場合は、家具の裏や部屋の隅などにカビが繁殖しているケースもあります。各設備をはじめ、外壁やシロアリ被害などがないか、劣化具合をしっかりとチェックしておきましょう。

◆気になる中古物件に問題点がないか要確認

中古一戸建て物件は、リーズナブルな価格で建物を購入しやすく、近年ますます注目を集めている選択肢の1つです。条件さえ合えば、自分の好みにあわせてリフォームやリノベーションできます。

しかし、細かい条件によって増改築の制限が掛かっていたり、建物の劣化が起きていたりする場合もありますので注意しましょう。現在の法律と当てはめて建築物に問題がないか、劣化具合もあわせて確認すると中古の一戸建ての購入トラブルを避けやすくなります。

中古の一戸建て物件のメリットを最大限享受するために、購入する際の注意点をしっかりと確認することをおすすめします。合わせて、弊社スタッフへもお気軽にお声がけください。理想の物件探しをしっかりとサポートいたします。