一昔前までは、洋室タイプの賃貸物件のみで和室を取り扱った物件が少なくなりつつありました。しかし近年では、若い世代を中心に和室のスタイルを取り入れた賃貸物件も密かに人気を集めています。

この記事では、そんな和室に住むメリット・デメリットとはなにか、和室付き賃貸物件の選び方についてご紹介します。

和室とは?

和室とは、日本ならではのスタイルとして古来より親しまれてきた内装のデザイン。和室は、畳や床の間、敷居、柱と柱の間にある長押などさまざまな要素が組み合わさったスペースです。

一時は洋室のみの賃貸物件が多く見られましたが、近年では若い世代を中心に、和室のスタイルを取り入れた賃貸物件も人気を集めつつあります。

和室に住む7つのメリット

昔に比べると和室を取り入れた生活を送る人は少なくなってしまいましたが、和室にはさまざまなメリットがあります。和室のある賃貸物件に住む7つのメリットについてご紹介します。

防音効果が期待できる

和室の畳には、フローリングとは違ったクッション性があるため、防音効果が期待できます。床下に衝撃が伝わりにくく、小さなお子さんがいる家庭環境でも近隣との騒音トラブルになりにくい点がメリットです。

また、陶器やガラス製などのワレモノを落としても、破損しにくくなる効果を期待できます。

足元が冷えにくい

フローリングとは違い、畳の内部には”空気の層”ができています。熱が伝わりにくく、寒い冬場に畳の上に寝転がっても身体が冷えにくい点がメリットです。普段は布団を敷いて寝ている人なら、畳のメリットを最大限享受できるといえます。

リラックス効果がある

和室の畳には、リラックス効果が期待できるとされています。畳に使われている「い草」の香りにはフィトンチッドと呼ばれる成分が含まれており、森林浴で深呼吸するように気持ちが安らぐ効果が期待できます。

ほかにも、消臭・脱臭効果なども期待できるため、リラックスできる空間をお求めの方には和室がおすすめといえるでしょう。

相場よりも家賃が安くなりやすい

洋室タイプに比べて和室のある賃貸物件は、周辺相場よりも価格帯が安価になりやすい傾向にあります。そのため、家賃を抑えつつ賃貸物件を借りたい方には和室タイプが最適です。

立地条件やお部屋のサイズが希望に沿っていても、「和室だから」と敬遠する人もいるため、空き物件になっているケースも稀にあります。

一方で、和室のメリットを理解した人なら和室を選ぶことに抵抗感がないため、相場よりも安い費用感で自分の希望にあった賃貸物件を探しやすいのもメリットです。

調湿効果が期待できる

調湿効果とは、人間にとって快適な湿度環境を保ちやすい仕組みのこと。畳には、空気中の水分が多いときに吸収して、少ないときに放出する性質があります。そのため、自然と快適な湿度環境になりやすい点がメリットです。

梅雨などでジメジメした夏場でも、比較的快適に過ごしやすいともいえるでしょう。ただし、沖縄ではあまりの湿度にカビが生えてしまうケースもあるため、適度に畳の除湿といった手入れが必要です。

記念撮影の場に役立ちやすい

小さいお子さんの誕生日や節目のお祝いごとなど、さまざまな記念撮影のタイミングで和室が役立ちます。親戚やお友達、近所の人たちが自宅に訪れたとき、張り出しのフローリングよりも和室で1つの卓を囲む方が和気あいあいとした場になりやすく、自然な笑顔と共に記念撮影を撮りやすいのがメリットのひとつ。

地域のみんなで祝う文化をカタチとして残したいシーンにも、和室の畳は大きく貢献してくれると言えるでしょう。

洋風とは違ったおしゃれさを追求できる

近年では、「琉球畳」と呼ばれる畳が人気を集めています。琉球畳とは、通常の半分サイズに仕上がった畳で、市松模様に敷き詰められるなどおしゃれな工夫を追求できる点がメリットです。

通常の畳とは違ってカラフルな色合いを採用しやすく、アレンジを加えれば和室ながらも色鮮やかな空間を演出できます。洋室では表せないおしゃれさを実現できるのも、和室ならではのメリットだといえます。

和室に住む2つのデメリット

賃貸物件の和室には多数のメリットがあるものの、デメリットが残るのも事実です。ここでは、洋室タイプと比較したときに考えられる和室に住むデメリットを2つご紹介します。

定期的なお手入れが必須

掃除機や雑巾で簡単にお掃除ができるフローリングとは違って、畳は定期的なお手入れが必要です。畳の目や隙間にゴミが入りやすいほか、畳の内部にゴミが混入してしまうケースもあります。

加えて、湿度の高い梅雨時に畳を置いたままにしていると、ごく稀にカビが発生してしまう恐れも。天気の良い日が来たら適度に畳を外して空気の入れ替えをするなど、メンテナンスを行う必要があります。

築浅の和室タイプが少ない

近年では和室タイプの良さに再注目されていますが、それでも新築の賃貸物件の数は多くはありません。築浅の賃貸物件は洋室タイプが多く、必然的に和室タイプの賃貸物件は築年数が経っているケースが多くなります。

その結果、間取りなどが近年の流行に比べると遅れていたり、トイレなどの水回りが古くなっていたりする可能性があるのも事実です。

ただし、内装のリフォームによって築浅物件と同じレベルで綺麗な賃貸物件も増えつつあります。築年数だけで見るのは避け、和室タイプの賃貸物件を借りるときは内見時にしっかりと設備面をチェックするといった対策をおすすめします。

和室付き賃貸物件の選び方

和室付きの賃貸物件にはさまざまなメリットがあり、畳が持つ効果を始めとして近年では人気が再燃しつつあります。ここでは、そんな和室付き賃貸物件に魅力を感じている人へ向けて、和室選びをする際のポイントをご紹介します。

周辺環境が大切

和室付き賃貸物件を探すときは、ただ「和室だから」といった理由だけで選ぶのではなく、周辺の施設もしっかりと確認しておきましょう。もしものときの病院を始めとして、コンビニやスーパーが近くにあるかどうかだけでも生活のしやすさは大きく変わります。

逆に、”和室”というだけで敬遠されており、周辺環境に恵まれた賃貸物件も少なくありません。それらの穴場を見つけるためにも、周辺環境を重視して物件を探してみるのをおすすめします。

畳の張替え時期を確認

畳には寿命があり、定期的に張替えをしなくてはなりません。一般的に、畳の寿命は10~20年ほどだとされており、張替えを放置していると色合いが変わってきたり、畳にへこみができたりしてしまいます。

そのため、和室付き賃貸物件を見つけたときは、一体いつ畳が張り替えられたのか、しっかりと確認しておきましょう。居住予定期間を算出して、自分が住んでいるタイミングで畳の張替えが必要になるかを考慮しておくと、後々の手間がかからず安心して生活できます。

和室付き賃貸物件をお探しならぜひ弊社へ!

近年では再注目されている和室ですが、洋室タイプも多く「目当ての賃貸物件が見つけられない」と頭を悩ませる方も少なくありません。そこで弊社では、和室付き賃貸物件をはじめとした幅広い物件情報を取り揃えております。

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